コロキウムG班報告書
テーマ:『大学生は特権階級か?』
発表日:6月19日
発表者:永木秋穂 佐々木哲也 三谷将史
指導教官:後藤尚人
(話題提供)
大学に入学して以来、普段の生活の中で、学生割引を始めとして多くの場面で学生は優遇されていると感じていた。特に大学生は同年齢の人々と比べてもかなり特別な立場にあるのではないかと思い、その理由を話し合いを通して考えてみたくなった。
(発表内容要約)
まず始めに、経済や社会、教育、政治の面で大学生が、年齢的に同じであっても中学、高校生より優遇されている点を挙げていき、それにより大学生は特権階級であると発表した。そして、大学生が特権階級という地位でいられる理由を大学生は将来を期待されている人材であるからだとした。更に、その将来を期待されている人材とは、国の利益になる人間であり、学問ができて政治に参加していける人間のことであるにもかかわらず、現在の大学生は学業を疎かにし、政治にも無関心でいる者が多いという我々の意見を発表した。
(論点)
論点については、タイトル通りに話し合いをしても広がりがもてないことを予想し、社会的特権に甘んじて、大学生はなぜ勉強をしないのか、なぜ政治に関心をもたないのか、という理由について考えることにした。
(議論の流れ)
最初にレジュメについての質問があり、議論はまず「勉強」についてから始まった。「勉強」というのは、高校までの受け身の勉強と、大学からの自分で考え自分でする勉強の二つがあるという意見が出され、今回のコロキウムでは、後者の意味で使うことになった。
次に、大学生は軽犯罪を犯しても、その責任を負わないということに対し、責任は負っている、多めに見られているだけだという意見が出た。また、将来国の利益になる人間は、学問ができて政治に参加していける人間ということに対し、学問や政治より経済力がある人間の方が国にとって利益になるのでは、という意見も出た。議論の中では、レジュメに書いた今回の特権階級という意味が理解してもらえず、特権階級を使うのはおかしい、モラトリアム階層とするべきなどという意見も出た。
(結果と反省)
はっきりした結論は出なかったが、全体的に勉強に面白さを感じられないからというような意見が多かった。また、面白さを感じない理由、興味を持てない理由として、今の大学生は我慢ができないからだという意見が出た。というのは、学問だけに限らず多くのものは、ある程度の我慢の段階を経て初めてその面白さを感じられるはずなのに、その我慢もできず結局はその面白さも感じることができないということである。そして、その我慢のできない理由は、生きてく上で今の世の中が楽に、簡単になってしまったからではないかということに落ち着いた。
反省点として、発表者の間でしっかりとした役割分担ができていなかったことである。今回我々は、発表の時にレジュメのどこを誰が話すということだけしか決めておらず、質問の時間や議論に入ってからは出てくる意見に対してほとんど発表者の中の一人だけで答えてしまった。
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