平成16 (2004) 年度「文化論コロキウム」発表記録
  

 

 

テーマ&要旨 2004年05月26日 (水) 14時02分 Web 掲示板投稿

 

  

 コロキウムD班です。

 6月3日の文化論コロキウムのテーマは

  「ミッキーマウスの一人勝ち!? 
      〜東京ディズニーランドの人気の秘密〜」

です。

 今年で開園21周年を迎えた東京ディズニーランド。そこは訪れる私たちに夢と幸福を与えてくれる場所。私たちが笑い、驚き、発見し、そして楽しむことのできる世界。20年経ってなお衰えることのないその人気のワケは…?
 行ったことのある人が大多数だと思うので、ガンガン意見を出してください。東京ディズニーランドの人気の秘密について、みんなで話し合いましょう!

 



発表報告 2004年06月16日 (水) 13時10分 Web 掲示板投稿

 

 

 文化論コロキウム7 D班報告書

D班:及川夏珠 佐々木哲也 小林香保里 佐々木郁江 長山由衣   指導教官:杉浦直
発表日:6月3日

 

 テーマ「ミッキーマウスの一人勝ち!?〜東京ディズニーランドの人気の秘密〜」

1、動機
 今年で開園21周年を迎えた東京ディズニーランド(以下TDL)は、今や日本でその名前を知らない人がいないほど有名なテーマパークの一つとなりました。20年以上たった現在もその人気は衰えることなく数多くの人々を惹きつけていると言えるでしょう。一体なぜこれほど人気があるのか、私たちはこの点に疑問を持ち、TDLの人気の理由について考えてみたいと思いました。

2、発表内容
 まず最初に、「TDLを知っていますか」「行ったことがありますか」と聞いてみたところ、ほとんどの人が知っており、かつ行ったことがあるという結果が出ました。その後、1、ディズニーランドの歴史について:世界のディズニーランドの歴史など、2、TDLの歴史について:TDLができた経緯など、3、TDLの内容について:パーク内の7つのエリアやその内容、4、運営方針と理念:TDLがウォルト・ディズニーの創り出したイメージを守っていること、社員教育を徹底していることなど、5、入園者数について:他のテーマパーク、遊園地との入園者数の比較など、6、論点:TDLはなぜこれほど人気があるのか、7、仮説:立地条件のよさ、ディズニー以外のものは、徹底して排除するという排他性、キャラクターの重視、定期的な追加投資などの様々な企業努力が要因となり、多くの人を惹きつけているという仮説、と、以上のような内容で発表しました。

3、議論の流れ
 議論の始めには、班で出した仮説に対して賛成、または反対かを聞きました。ほとんどが賛成意見でした。中でも、TDLの「イメージ」に関する意見が多かったです。行ったことがなくても「TDLは楽しい」というイメージが定着しており、TDLに行けば期待通りのものが得られ、裏切られることはなく、そのイメージを守り抜く企業の努力もすごいという意見が出ました。途中、USJの方が乗り物は楽しいという意見も出ましたが、やはりTDLの方が夢があり、非現実を体験できるという意見の方が多かったです。非現実的な異空間を体験できるのは大人を惹きつけている要素でもあるようです。大人がTDLに行く理由の背景として、現実逃避ができることと子供の付き添いという2点が挙げられました。
 後半には、入場者のほとんどが日本人ということから、TDLの人気の理由として日本人の気質も関係あるのでは、という意見が出ました。これに対して、アメリカへのあこがれが日本人は強いという意見も出ました。また、テーマパークの基とも言える、1つのテーマに基づいた施設を創り出したのは日本人だという話から、もともと日本人はテーマパークが好きという意見も出ました。

4、考察
 以上のような議論を踏まえて、私たちが考えた考察は、TDL=楽しいというイメージが定着していること、子供の頃から身近な存在としてすり込まれているため、TDLが、常に平和的で残虐性もなく万人に受け入られる要素が強いという普遍性、期待通りのものがTDLでは得られるという特性を維持している企業努力はすごい、アメリカへの憧れが強い、日本人はもともとテーマパークが好きという日本人気質というようなことを私たちは考えました。

5、反省、感想
 今回は、資料の準備、考察の材料が充分で、発表としては満足のいくものでした。議論で、TDLの人気の要因となるものが多くあげられ、その点では議論も成功といえますが、もう一歩踏み込んで、TDLの人気の要因を系統たててそれが日本人の性質の何に、どのように関連しているのかなど、文化論的な考察までいけたらより充実した議論になったのではないかと思います。