文化論コロキウム E班報告書
テーマ 「日本人とハワイ」
発表日 2005年6月16日
指導教員 後藤尚人
《問題提起》
2004年にハワイに行った人は約150万人。海外旅行者全体の10%を占めている。考えてみるとハワイは年末年始の芸能人の行き先としても有名だ。
そのようなことからハワイに何があるのか。ハワイの魅力を探っていこうと考えた。
《構成》
参加者が論点を考える材料としてE班からは、「日本人海外出国者数とそれに占めるハワイへの旅行者数」「ハワイの概況」「移民・観光開発の歴史」「音楽・映画・TVから伺えるハワイのイメージ」を提示した。
《論点》
ハワイの何が日本人を引きつけるのか?
《議論の流れ》
まず、「日本人が沢山いるハワイ」という点から2つの意見が出た。1つは、日本人が多いということは海外旅行の楽しみの1つである“外国文化”に触れることが難しいのではないかというもので、もう1つは海外旅行初心者の視点から見た意見として、同じ国の人が沢山いるので安心感があるのではないかというものだった。
次に、ハワイの文化についての意見が出た。ハワイの文化はその基礎的部分にはポリネシア文化があり、さらに過去に移民として入った日系・中国系などの文化も存在する。しかし、これを包括しているのがアメリカ文化であり、日本人のハワイ人気の根底には「アメリカ領である」ということがあるのではないかとなった。
また、他のリゾート地との比較として沖縄、グアムがあがった。まず、沖縄とハワイについては外国であるかそうでないかということに大きな違いがあり、“外国である”ということが1つのステータスになっているのではないかという意見が出た。また、グアムとの比較としては、実際にグアムに行った経験のある人から「グアムのホテルのシャワーが出ないし、道路も汚かったので早く帰りたかった。」という体験談が出たこともあり、ハワイの美しい街、ホテル、そして観光地としての設備の充実が日本人好みであり、日本人はこれにうまくのせられているのではないかなどということになった。
さらに、韓国と中国からの留学生からそれぞれの国のハワイのイメージを聞き、中国からの留学生の方からは、ストレスの多い日本人は癒しを求めてハワイに行くのではないかという意見が出た。
そして最後に、杉浦先生からハワイの多文化性も魅力になっているのではないかという意見が出た。
《まとめ》
今回は沢山の人が積極的に議論に取り組んでくれたため興味深い意見が沢山出た。特に「ハワイは日本人好みに作られているのではないか。」「ストレスから開放されるためにハワイに癒されに行くのではないか。」「様々な国の文化が存在するから」などという意見が興味深かった。反省点は多々あるが、E班なりに発表に工夫をしたこと、コロキウム後のみんなからの反応がよかったことを考えるとなかなか上手に議論を進められていたのではないだろうか。
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