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文化論コロキウムIII 4班報告書
テーマ ホストクラブ
発表日 2006年6月8日
発表者 シャルル 国島陽子 斉藤夕貴 今良太 本間有華 担当教員 菊地 良夫
<発表内容>
ホストクラブの概要、歴史、問題点、及びメディアとホスト(クラブ)について
<論点>
1、ホストクラブが表舞台に出てくることの是非(どう思うか)
2、ホストクラブは今後一般に受け入れられるか
<考察>
論点1:良い
理由:日陰の存在であったホストクラブの実情が報じられることで、受容のための基盤ができる。
ホストクラブに対するイメージの変化や抵抗感が薄らぐことにつながり、ホストクラブに行きやすくなる。
論点2:受け入れられる
理由:社会・経済的な男女平等が進むからこそ、女として扱われる場所に魅かれる。
ホスト(クラブ)のイメージアップ、及び経済面での敷居が低くなる。
世代間のギャップは残るものの、これまでの道徳観念が変容していく。
<議論の流れ>
まず導入として、ホストクラブに行きたいか、及びホストの印象を自由に発言してもらい、各々のホスト(クラブ)に対するイメージを探った。プラスイメージとしては、「チヤホヤしてくれそう」「もうかりそう」「ストレス発散の場」などがあり、一方マイナスイメージには「アウトロー的な職業」「世渡り上手で平気で嘘をつく」などがあった。また、ホストクラブにハマる女性については「もっと有意義なことにお金を使えばいいのに、理解しがたい」という意見が出た。
続いて、ホストと(そのイメージを形成する上で重要な)メディアとの関わり?論点1?について各班で話し合ってもらった。その結果、ほとんどの班でホストが表舞台に出てくることに抵抗感がないことが分かった。ただ、子どもへの悪影響やメディアに描かれたホスト像を鵜呑みにすることへの危惧の意見も出された。
そして、ホストのメディア進出に抵抗感がなくなっていることを考察していく中で、次第に論点2の方向に議論が進んでいった。
まず、ホストクラブが受け入れられる要素として「女性の社会進出、経済的自立が進展する(社会・経済的側面)、「キャバクラなど男性向け風俗店が受け入れられるなら、ホストクラブも受け入れられる」(フェミニズム的側面)、「能動的に男性を選ぶことへの嫌悪感など既存の価値観が薄らいでいる」(伝統的価値観からの女性の解放)などが挙がった。一方、受け入れられない理由として「経済的自立など受容の体制や条件が整ったとしても、風紀上良くないとして、支配する側(権力)から政策や教育による規制がかかる」という意見が挙がった。それに対し、「現代人の変容していく価値観や文化は、権力によって簡単にそして都合良くコントロールしえるものなのか」という趣旨の意見が出た。
<反省>
・メディアにおけるホスト像を映像で具体的に示すことが、それらが与える(悪)影響の考察
や彼らに対するイメージの喚起を促すために必要だった。
・感想的なものでなく議論になるような意見を、引き出すような工夫をすれば良かった。
・特に論点2の議論において、4班の勉強不足などでスムーズな話し合いができなかった。
次回は以上の反省点に加え、ホストクラブと自分との関係性(例:職業としてホストに憧れるか ?職業観変遷の問題?)なども考慮に入れて、活発な議論になるようにしたい。
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