平成18 (2006) 年度「文化論コロキウムIII」発表記録
  

 

 

テーマ&要旨 2006年06月19日 (月) 12時45分 Web 掲示板投稿

 

  

コロキウム6班です!

今週は『マンガの「実写化」について』というテーマで話し合いたいと思います。

マンガの「実写化」が増えている理由について話し合ってみませんか?

興味がある人は奮ってご参加下さい!!

 

発表報告2006年07月05日 (水) 17時03分 Web 掲示板投稿

 

 

文化論コロキウムIII 6班報告書

テーマ マンガの「実写化」について
発表日 2006年6月22日
発表者 久保田歌織、鈴木明日花、大西奈緒、小野寺真理 山崎俊
担当教員 杉浦 直

1.発表内容
 マンガを原作とするテレビドラマや映画の主な代表作品の紹介、1990年代から2006年6月末までに「実写化」されたテレビドラマ、映画の数の変化、マンガと実写作品の比較(資料としてマンガの一部分を配布し、それに対応する映画、ドラマのワンシーンを見せるためDVDを使用して見せた)、実写化してほしいマンガの傾向の説明。

2.論点
 なぜマンガを実写化するのか?

3.論点についての考察
・製作者側としては、作品をヒットさせるための話題性をマンガに求めているのでは。
・原作者側としては、実写化をきっかけにマンガの知名度も上がるから。
・CG技術等の発達によって、表現の幅が広がったから。
・ドラマの脚本不足のため、マンガを原作として利用している。
・ リアリティを持つマンガの増加によって
         →実写化が容易になったから
             →幅広い年齢層の人々に受け入れられるようになったから

4.議論の流れ
 始めに質問を受け付けた。発表の中で実際にマンガと実写作品とを比較して見てもらい、それについての感想を述べてもらった。「実写化されることによってマンガにとっつきやすくなる」「原作とかけ離れている実写作品は、マンガを読んでいるファンとしてはゆるせない」「マンガを読まず、実写作品だけ見たときに面白いと感じる作品もある」「CGがうそっぽい」「マンガのシーンをただ演じているだけで内容が薄くなっている」など、やはり自分が抱いているマンガのイメージに合わないことが不満であるという意見が多かった。
これらの視聴者側の意見を踏まえた上で、なぜ今実写作品が増えているのかという論点について、班で話し合ってもらい、発表してもらった。
 「マンガの知名度・人気を利用することで、実写作品の話題性が高まる」「話題性があるからこそ視聴率も上がり、もうける」「テレビドラマ化・映画化することで、マンガを手に取る人の層が広がる」といった原作者・製作者側の意図、また、マンガに忠実な作品を期待しているとはいえ、「好きなマンガが原作なら(評価がどうであれ)実写作品もとりあえず見る」「原作のマンガに興味が無くても、好きな俳優が出演していたり、好きな音楽が使われていれば見る」といった視聴者側の意見も挙げられた。
これらのことから、マンガ、テレビ、映画のメディアを相互に利用することによる相乗効果が考えられた。さらに、「子供が読むもの」から「誰もが読むもの」へと変わってきたマンガ文化の発展との関連についての言及もあった。

5.感想・反省
 進行は全体的にスムーズに行えたと思うが、議論が停滞してしまった場面もあった。今回の発表では「原作がマンガ」ということに限定していたが、もう少し資料を集め、原作がマンガのものとそうでないものとでは違いがみられるのか、また、原作のマンガと実写作品との相違などについても、もっと議論してみてもよかったと思った。次回はより活発な意見交換が出来るようにしたい。