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文化論コロキウムIV A班報告書
テーマ 飲酒運転撲滅なるか!? 発表日 2006年11月30日 発表者 佐藤麻衣人、白鳥恵梨、高橋優子、照井沙織 担当教員 菊地良夫
問題提起
この夏福岡で飲酒運転に起因する悲しい事故が起こって以来、全国規模で飲酒運転に絡む報道を目にすることが多くなった。その過熱ぶりに押されるかのように取締りにも力が入れられ、さらには飲酒運転そのものを未然に防ごうとばかりに様々な取組みも行われている。 しかし、突如として盛り上がった『飲酒運転撲滅キャンペーン』がどれだけの効果を挙げるのか、はなはだ疑問に感じる。そもそも、飲酒運転やそれが原因の大事故はこれまでにも多くあったのに、どうして今年この時に限って、異様なまでに大きくとりあげられたのだろうか。
発表内容
・盛岡西警察署管内における飲酒運転(およびそれが原因の事故)の検挙数
・全体としての交通事故件数と交通死亡事故件数
・飲酒運転への罰則
・飲酒運転防止のための取組み
・海外での罰則と対策
・ビデオ(検問の様子と飲酒運転を取締られた者へのインタビュー)
論点
・これらの大々的な取締りとキャンペーンで、本当に飲酒運転は撲滅できるのか。
・今年に限って飲酒運転がやたらと目くじらを立てられたのはなぜか。
・すべての班が指摘したとおり、このままでは飲酒運転をなくすことはできない。その理由としては、罰則がいまだに軽い・車に代わる交通手段が(少)ない等のインフラ面での不備とともに、国民のモラルの低下が挙げられるのではないか。そのため、本当に飲酒運転をなくそうとするなら罰則に代表される「国民への締付け」をより強めるだけでなく、飲酒運転をしなくてすむ環境の整備や人々への啓蒙活動を、一時的なキャンペーンにとどめずに継続して行うべきだ。
・福岡での事故が非常にセンセーショナルでありそれに便乗するような報道が多くなされたので、飲酒運転に敏感な風潮が形成された。そこへ不祥事続きだった各地の警察が、ここぞとばかりその威光を取り戻そうと取締りに力を入れた。また、福岡の事故では公務員が逮捕されており、飲酒運転に絡むその後の報道で「県の教育長が…」「団体職員が…」などの言葉が目立ったことから、飲酒運転非難の形をした『偉い人(公務員をはじめ身分と生活が保障されているような人)バッシング』だったのではないかとも考えられる。余談だが、最近は世間の話題の中心が飲酒運転問題からいじめ自殺問題に移った感があり、はやくも前者はほとぼりが冷めようとしている。来年の今頃にはきっと全く違うことがホットな話題となっているだろう。
反省
レジュメについていうと、誤植・印刷の欠け等が目立った。発表の2日前に大慌てで作ったためチェックが甘くなってしまったのだ。本番では、見てもらったビデオ映像が、古くなって劣化しつつあるテープに録ったものだったため非常に不鮮明だった。また、進行役が話の流れを掴めず、せっかくの意見を充分に生かしきれなかった。
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