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文化論コロキウムIV F班報告書
テーマ 父親の育児 発表日 2006年12月14日 発表者 安藤寛菜、橋本幸、松岡知世、今良太、大西奈緒、シャルル・マルタ 担当教員 海妻径子
<論点>
1)父親の育児休業の取得は何をもたらすか
2)父親の育児参加は「濡れ落ち葉」を防げるか
<考察>
男性が子育てに関わるきっかけとなるのが育児休業の取得であり、乳幼児から積極的に育児に協力することで、子どもと触れ合う意義を見出し、子どもを通して地域と関わっていくことで「子どもと育つ」ことができる。その後も親同士でのつながりの維持に結びつけば、仕事以外にも生きがいを見つけることの手助けになり、結果的に「濡れ落ち葉」を防ぐことができるのではないか。
<議論の流れ>
初めに、父親、母親の育児時間・行動について、現在の育児休業の取得状況について、また父親の育児協力の一例としておやじ会の取り組み等について説明した。その後、意見や質問を求め、育児の定義や資料のあいまいさについて多く出された。次に、グループで論点1)について話し合ってもらったところ、父親が育児参加をすることで父親の意識が変わる、母親の負担が軽くなる、しかし休暇を取ることによって変わる社会的立場への不安、また休暇を取ることで本当に役に立つのか等が挙げられた。論点2)については、多くの班から濡れ落ち葉は、父親の育児参加とは関係がないのではないか、また濡れ落ち葉は夫婦間の問題である、父親自身の意識の問題である等が挙げられた。グループ討論後、各班とF班との意見の違いについて挙げていった。
<反省>
やや強引な論点・考察であり、批判意見が出ることは予想していたが、それによって議論は活気付くのではと考え、あえてこの論点のままにした。多様な意見が出たのは良かったが、論点についての説明不足のために考えてもらいたいことが伝わらなかったり、司会の段取りの悪さのため時間切れとなってしまい、批判意見からさらに議論を深めることができなかったりした。また父親の育児休業の取得は父親自身の社会的つながりに結びつくというF班の考察を納得させるだけの裏づけのデータをもっと得られれば良かったと感じた。
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