文化論コロキウムV B班報告書
テーマ 昆虫食
発表日 2007年5月17日 発表者 太田 岬、 小田島 沙織、 谷藤 壮起、 佐藤 未矩、 森川 美穂 担当教員 山本昭彦
<発表内容>
◇ 日本の昆虫食の歴史
◇ 世界の昆虫食
◇ 国による虫に対するイメージの違い
◇ 昆虫食のメリット
<論点>
これからの昆虫食はどうなっていくのか。
<議論の流れ>
「昆虫食」という言葉自体、私たちにとっては聞きなれないものであり、またあまりに唐突なテーマだったので、「昆虫食」というものがどういうものであるか知ってもらうために、歴史や世界の現状などをまず説明し、そして、虫の持つ多くのメリットから「昆虫食」が見直されていることを説明した。
その後まず「虫」に対するイメージを各班にあげてもらい、その理由についても考えてもらった。多かったものは、予想通り「気持ち悪い」「怖い」「不潔」⇒理由としては「動きが嫌」「見た目が嫌」「群れているから」「生理的に受け付けない」などであった。その後、しかしなぜ昔は食べられていたのか、という疑問が出された。これに関してB班では「他のもので代用がきくようになり、その方がコストもかからないから」が一番の理由であると考え、それが習慣化したことが虫のイメージダウンに繋がったのではないかと考察していた。しかし、そうではなく虫にはもともとネガティブなイメージがあり、それでも食べざるを得ない状況だったためにしかたなく食べられていたのだ(その理由に、昆虫食が多く行われているのは動物性たんぱく質を魚介類から摂ることが不可能な長野県などである)という意見が出された。B班としては、現在一般に虫を食べないのは、単に習慣的なものであって、そうであるとすれば、昆虫食が見直される余地はあるのではないか、と考察していた。しかし議論の結果、虫にもともとネガティブなイメージがあるとすれば、昆虫食を習慣化させるのは難しい。よって昆虫食を広めるには、意識的に良いイメージを植えつけていかなければならないだろうという考えに至った。
そこで最後に、これから日本で昆虫食はどうなるかを議論した。たとえメリットが多くあったとしても、将来虫が常食になることはないだろうという意見がほとんどだった。もし広めるのであれば、「虫=食べ物、という教育」「栄養価などを宣伝」「見た目の改善」「高級なイメージで宣伝」「名前を変える(かたつむり→エスカルゴなど)」が必要、など様々な意見が出された。
<反省>
今回の議論では、段階を踏んで最終的に論点まで持っていったものの、話が広がり上手く進行することが出来なかった。また、昆虫食が現在日本ではゲテモノ食いとされ、虫を食べること自体、その珍しさにまた別の価値があるのではないか、という新たな視点からも考察してみると良かったかもしれない。
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