文化論コロキウムV J班報告書
テーマ 高校での未履修問題
発表日 2007年7月12日
発表者 小番麻美、伊藤晴康、小野寺真理、伊藤晴香、及川敬将
担当教員 ?
◇問題提起
昨年から今年の初めにかけて全国的に問題となった高校での必修科目の「未履修」について取り上げ、問題点および改善策について考える。
◇論点
1「未履修」によって引き起こされる問題とは。
2問題を解決するにはどうすればいいか。
◇議論の流れ
初めに高校での「未履修」について挙手してもらったところ、教室にいる半数以上の人達が「未履修」の状態にあった。その中からは学校側によって履修が誤魔化されている現状が浮かび上がった。
次に論点1に移り各班に意見を求めたところ知識、教養の不足により社会に出た時に困るのではないか、と言う意見が大半だった。また、教員が公文書を改ざんしている問題、国際化の中で世界を知らなければ外交に差障りがある等の社会的な問題も浮かんだ。
続いて論点2に移り、意見を求めたところ大学側の受験体制に問題があるとした意見が多数寄せられ、他にもゆとり教育を見直す意見、進学重視の学校経営に疑問を投げかける声などが寄せられた。具体的な改善策としては大学入試にセンター試験などのシステムを全大学が取り入れるべきだとするものや、指導要綱に法的な拘束力を認めるべきだとするもの、各教科を選択必修にせよと言う意見、第三者による学習のチェック案などが出された。また、都市部と地方との学力環境の格差が明らかとなり、地方に対する救援策として学校を進学率で序列するのをやめること、地方にも退職した教員などを使用した無料の塾を設立する案などが挙げられた。
◇反省
論点は世界史に限らず「未履修」と設定していたが?の論点では世界史を中心として意見が出され、また、なぜ世界史が必修科目なのかと言うものに論点がずれてしまった点などから?の論点について説明不足だったと思い反省した。また、各班の意見が個人レベルの意見に集中し、スムーズに社会レベルの意見を引き出せなかったのでこの点も善処していきたい。全体的にもっと詰めた下調べをする余地があったように思う。
今回取り上げた「未履修」の問題は単に履修を強化するだけでは根本的な問題解決にならないことが分った。私たちは今回出た意見から受験体制や教育要綱などの見直しに加え、地域格差も考慮した対策の必要性を感じた。
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