文化論コロキウムVI B班報告書
テーマ:日本人とカラオケ
発表日:11月8日(木)
発表者:佐藤麻衣人 伊藤玲沙 菊池はるか 古内謙 津嶋志寿子
担当教員:杉浦直
1.問題提起
カラオケは1970年代にまず酒場に登場した。酒場の付属品にすぎなかったカラオケがその後多様な進化を遂げ、今や日本の大衆文化となっている。今回の発表ではその多様化の状況を踏まえ、なぜ日本人に広く受け入れられたのかを考えみた。
2.発表内容
はじめにカラオケの歴史・現状を述べ、続いて日本のカラオケ市場規模や海外のカラオケ事情を述べた。また、事前に行っていたアンケートの結果も発表した後、論点に入った。
3.議論の流れ
発表に入る前にカラオケに対する自由な意見を軽く聞くと、「ストレス発散になる」、「歌うためだけに本気で行きたい」という肯定的な意見と、「もともとJ‐POPを聞かないし歌も上手くないので行かない」という否定的な意見の両方が挙がった。
発表後、一つ目の論点の「なぜカラオケが日本人に広く受け入れられているか」を話し合ってもらった。高度経済成長による仕事漬けでストレスが溜まりそれを発散するために人々がカラオケに行ったのではないかという意見や日本人の集団主義に合っているのではないかという意見が出た。また、日本人は歌詞を大事にする(メロディを軽視する)という意見、欧米の音楽がゴスペルなど大勢で歌うのに対し日本の音楽が民謡や演歌など一人でも歌えるものが中心で、それがカラオケに引き継がれているという意見はB班の話し合いでも出なかった貴重な意見だった。
それぞれの班から意見が出た後、小林先生から「では現代の日本人のストレス解消がなぜカラオケなのか」という指摘を受け、それを班で話し合ってもらった。一人で歌うときと環境が違う(自分のためだけに演奏してくれる)、大勢より少人数の方が歌いやすい、芸能人と同じ環境で歌えるなどの意見が出た。買い物や食事などと同じように、対価としてお金を払うことによりストレスを発散しているのではないかという意見も挙がった。カラオケBOXという隔離された空間が、遠慮や恥がなく簡単に歌を披露でき、自分を解放するのに役立っているのではないかという意見も出た。また、カラオケが日常と非日常を分けるものとして祭りと同じ機能を持っているのではないかという意見が挙がった。
4.まとめ
今回、カラオケの普及と多様化についての議論を行い、様々な意見が飛び交い、改めてカラオケは日本人に広く受け入れられていると再認識することができた。カラオケは二次会や懇親会などのコミュニケーションツールやストレス発散の場としての重要な位置を占めている。
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