平成19 (2007) 年度「文化論コロキウムVI」発表記録
  

 

 

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発表報告2007年11月22日 (木) 16時54分 Web 掲示板投稿

 

 

文化論コロキウムVI C班報告書

テーマ 小学校教育
発表日 11月15日
発表班 及川敬将 根沢まどか 小田那津子 大久保悠 谷藤壮起
指導教員 後藤尚人


1.問題提起・発表内容
 「ゆとり教育」の実態を探り、他国との違いや今後の変化を切り口として議論を進めた。まず 「ゆとり教育」と呼ばれる教育の定義と、ユニークな制度で注目を集めるフィンランドの教育に ついて、そして今後告示される予定の新学習指導要領と現行の学習指導要領との違いを紹介し、 論点に移った。

2.論点
 1)学力と学習時間は関係あるのか。(学力は、知識と運用能力の両方と定義した)
 2) 学力に影響するものはなにか。

3.意見
 一つ目の論点に関しては、時間だけが関係があるとは言いきれないという意見が大多数を占め たがはっきりと「ある」、または「ない」と考える班もあった。しかしどの意見にも、量より質 が大切である、応用をできるようになるには知識もなければならないという意見が同時にあっ  た。また、フィンランドの教育が良いものでも、日本とフィンランドでは文化などが違うので、 単純に模倣しても成績は上がらないと考えた班もあった。また、テストの種類によって求める学 力が違うため、発表班の学力の定義を求められた。
 二つ目の論点は、そこで学力を更に運用能力に限定し、意見を求めた。総合学習の有効活用、 応用力をつける問題の作成や集中力を養うべきという意見や、教師の質が重要であるという意見 が出た。C班の「読解力を身につけるために国語が重要なのではないか」という考察に対しては、 現在の国語の授業が単なる文芸鑑賞に過ぎず、読解力を身につけられるとは言い切れないという 意見が出た。

4.考察
 全体として、時間だけが学力を決定するものではなく、教科書の内容や教師の質などを改善す ることによって運用能力を養うべきという意見が多かった。各教科の応用だけでは現実的な問題 解決能力を養うのに限界があるため、実際に社会と接して対話能力や自主的に考える力を身につ ける総合学習の有効活用が求められる。

5.まとめ
 学力の定義が曖昧だったため、論点の意図が伝わりにくい部分があった。
 個人の発言こそ少なかったものの、班単位での議論では積極的に意見交換が行われており、結 果多様な意見を得ることができた。