大学院人文社会科学研究科 平成13年度 大学院科目紹介 より

 

授業科目名
担当教官名
講  義  内  容  等
欧米文化論V特論B
後 藤 尚 人

 「弁論術」から「修辞学」へと変容してきた《レトリック》について論じる。一般に、レトリックの歴史は衰退の道を辿るとされているが、その過程は説得の技術から読解理論への変容の歴史でもある。また修辞学は極めて精緻な記号論ともいえ、テクストを読むうえで重要な読解格子を形成している。本講義においては、こうした読解理論・記号論的観点からレトリックを再考してみたい。
 授業形態は基本的に講義形式で行うが、質疑応答はもちろん、重要ポイントについては受講者と議論しつつ進めてゆく。文献はできるかぎり原書を使用するものの、翻訳を用いる場合もある。