I はじめに 
 
 この『文献データー』は、『ファイルメーカー Pro v.4 』用のテンプレートです。このテンプレートを使うためには『ファイルメーカー Pro v.4 』(クラリス ← もう会社の名称変わったかも? の製品)が必要です。『ファイルメーカー Pro 』の v.3 以前でも動くかもしれませんが、動作は確認していません。といっても、もともと v.3 で作り始めたので、v.3 はおそらく大丈夫でしょう。

 『文献データー』は、「文献ノート」および「テーマ別カード」から成ります。この二つはセット(リレーションを組んでいます)です。同じフォルダ内に置いてお使いください。

 『文献データー』には、具体的な使用法を解説した説明書があります。同梱の【『文献データー』説明書】フォルダ内に収められていますので、必ずお読みください。
 なお、上記説明書は『Tex-Edit Plus 2.2.1J 』の書類として作成されています。この説明書を読むには『Tex-Edit Plus』(シェアウェア:¥1.000 )が必要になりますので、あらかじめ入手してください。同日本語版は、<http://www.bridge1.com> から入手できます。


 

 II 大まかな目的

皆さんは読書の際にどのようにしてノートを取っていますか? カードに記入したり、大判の《大学ノート》に書いたり、それぞれ独自の方法があると思います。この『文献データー』を作るまで、ワタクシメなんぞは、いわゆる《京大カード》タイプのカードにせっせとメモを書いていました。大学院生時代から作り続けたカードはかなりの枚数になります。
 ところがそれらのカードは、字が小さかったり、汚かったり(これはワタクシメだけかな?)して、今読み返そうとすると、何だかよくわからないのです.... また、せっかく作ったカードも、授業で使おうにも、そのままコピーして参考資料とするわけにもいきません。レジュメを作り直さなければならないのです。
 手書きのカードというのは、よほどきちんと整理&保存しておかないと、10年も経てばどのカードに何を書いたかなんてすっかり忘れてしまいます(え?それなら10日で十分?)し、後で探そうにも何処にいったかわからなかったりして、再利用がしにくいものですよね。
 せっかく苦労してノートを取るわけですから、一度書いたメモは徹底的に活用し、いろんな用途に再利用できないものだろうか、と誰もが思うわけです。そうした願いを実現してくれるのが、この『文献データー』なのです。

『文献データー』に入力したデーターは、論文作成時に威力を発揮することはもちろんのこと、いつでも簡単にコピー&ペーストして講義ノートやレジュメ等の作成にも利用できますし、その正確&迅速な検索機能によって、皆さんの貴重なデーターベースになり得るのです。
 また、こうして電算化されたデーターは、紙に書かれたもとのは違い、手軽に持ち歩くことができます。怠惰なワタクシメは、講義ノートの作成が間に合わないとき(というか最近では常時)は、この「文献ノート」を入れてある PowerBook ごと教室に持ち込んで、授業のやりくりをしています。特に、集中講義にでかける際には威力爆発状態です。

 こうした教室内での利用のことをも想定して、『文献データー』の画面上の大きさが決められています。「文献ノート」の大きさは、PowerBook 3400 の12インチ画面(800×600ドットの解像度)に最適化された大きさになっています。「テーマ別カード」の方は、「文献ノート」よりいくらか小さく作ってあります。
 この大きさは、普段ワタクシメが研究室で使っている17インチモニター(解像度:1152×870)上ではけっこう小さくなってしまいますが、何とか使える大きさです。教室内での利用を考慮すれば、このくらいの大きさが今のところベストであろうと考えます。

 

 『文献データー』を構成する二つの「文献ノート」と「テーマ別カード」の用途・目的は、おおむね以下のようなものです。

◆「文献ノート」は、読書ノートとしてお使いください。ここでいう「文献」とは、書籍、論文、その他(新聞記事や公文書、日記など)を意味します。また、読書ノートとしては、著者に関するデーターや文献の出典等のデーターに加え、目次の書き込み、そして何よりも自由に読書内容のノートがとれるということを表しています。
 説明書で解説されているように、「文献ノート」では、一つの文献に関するデーターごとに一つのID番号が割り振られます。文献、例えば書物を10冊読めばID番号が10個分進みます。文献を読んだ数だけIDが進む、勉強の成果が一目でわかります...

◆「テーマ別カード」は、読書中に書き留めておきたい引用個所や、思い浮かんだアイデアをテーマごとにカード化する感覚でお使いください。「文献ノート」とリレーションを組んでいますので、文献の出典等については、何度も同じデーターを入力する必要はありません。一度「文献ノート」に入力したものは、自動的に「テーマ別カード」上に再表示される仕様にしてあります。(こうした入力の簡素化は、『文献データー』において可能な限り実現されます。せっかくコンピューターを使うのですから、めんどうなことはみんな機械にやらせてしまうのがいいでしょう。)
 この「テーマ別カード」のID番号は、一つのカード(実際は「文献ノート」もカードですけど...)ごとに割り振られていきます。カードを作った分だけIDが増える、ここでもやっぱり勉強の成果がわかりますね。


 III 使用上の注意事項

この『文献データー』は、作者が言うのも気が引けますが、けっこう複雑に作ってありますので、ユーザーが勝手にスクリプトの設定を変更すると誤作動を起こす原因になります。それゆえ、スクリプトの中身は見えないようにしてあります。機嫌よく使うためにも、スクリプトは変更しないでください。また、フィールドやリレーション、値一覧の変更もしてはいけません。(この意味が分からない人は、聞き流しておいてください。)

基本的にはブラウズモードでお使いください。レイアウトモードや検索モードを使う必要はありません。(要するに、立ちあげた状態で使ってもらえばいいわけです。)

また、ID番号についてですが、このID番号は自動的に増えていく(そのうちわかります)半面、一度IDが更新されるとそのD番号の変更はできません。どうしても割り振られたID番号を変えたい場合は、当該データー( = レコード)を消去のうえ、フィールド定義の「ID番号」を書き換えることが必要になりますので注意してください。

さらに、使い始めるとわかりますが、様々な機能を実行する際に、ときおりメッセージが表示されます。このメッセージはいささか下品(大阪弁)です。言葉が通じないことはないと思いますので、気にせずにお使い下さい。

最後に、この『文献データー』は、たかがテンプレートですので、各自の責任において自由にお使い下さって結構です。そのかわり、この『文献データー』を使うことによって生じるいかなる《災難》についても作者は責任を負いません。また、再配布も自由ですが、その際は必ず『文献データー』として、「文献ノート」「テーマ別カード」、この「最初に読んでださい」書類、「旧版 → 新版への変更点」書類 、および【『文献データー』説明書】5点をパッケージとして再配布してください。さらに再配布時には、本パッケージに含まれる上記5点についてのあらゆる変更・改竄を禁止します。この『文献データー』の著作権は、作者である後藤 尚人が保有します。

 なお、作者への連絡先は、

     後藤尚人(GOTO Naoto) 岩手大学人文社会科学部文化科学講座
     ntgoto@genesis.atm.iwate-u.ac.jp / Tel & Fax:019-621-6761

です。誤作動が起きる場合などは、いつでもご連絡ください。